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月刊きゅん最新号20244月号

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食こらむ 安達祐子の日々是好日~美味しいつぶやき

ナポリタンでオホーツク北見自慢('19.8月号)

食こらむ安達祐子の日々是好日~美味しいつぶやき

ナポリにはナポリタンが無かった。ご存知、ナポリタンは茹でたスパゲティを玉葱、ピーマン、ハムなどと共にトマトケチャップで炒めた日本独自の洋食である。

戦後に、喫茶店や洋食屋で提供されたケチャップを混ぜて炒めるパスタはアメリカ人の食文化がルーツのようだ。イタリアにあるトマトを使ったものとはまた違う。

昭和45年頃になると、小学校の給食や家庭でも食べられ国民食となる。給食がナポリタンだととても嬉しかったのを覚えている。当時はスパゲティは、ナポリタンかミートソースかの二択の時代。圧倒的なVANの野菜ミートも懐かしい。90年にイタメシブームが来るまで続いていたと思う。平成の終わり頃には、軽食を出すような喫茶店が姿を消すと共に、ナポリタンも街角から少なくなっていったが、ここにきて、オホーツクでナポリタンの話題が連日熱く盛り上がっている。

北見駅前の森永パーラーで食べたナポリタンが、外食での古き思い出。鉄板皿に乗っていて、これぞ外食の王道だった。翌年には駅前開発で無くなっているので昭和55年の頃だ。

ナポリタンでオホーツク北見自慢

喫茶店でナポリタン食べた思い出話が尽きない。今の東京亭がパーラ東京だった頃、人気メニューはナポリタン。パーラーでナポリタン食べるのが女子高生の間でブームだったと聞いた。学校の規則で、喫茶はダメだがパーラーならOKというところもあったようだ。

この店のこれが美味しいなど、情報交換するSNSも【ナポリタンでオホーツク北見自慢】の交流サイトもメンバーが、2週間で200名を超えた。手軽に食べることができて、誰でも話題に参加できる。ナポリタン好きが高じてコミュニティを立ち上げたMさんは、たかがナポリタン見た目にそんなに変化がないのに、こんなに皆さんが盛り上がるなんてと驚いている。寝ても覚めてもナポリタンの毎日だという(笑)。

ハンバーグが乗っているナポリタンが食べたい。写真の玉子敷き鉄板ナポリタンは名古屋風とのカテゴリーもあるが、北見っ子お馴染み、カーティス・クリークの名物である、これも食べてみたい。実はナポリタンは得意料理だ、鉄板のお皿もこの機会に揃えた(笑)。

身近であり、懐かしくそして新しいナポリタンがこの令和の時代にオホーツクを盛り上げている。今にオホーツクの食材の、オホーツクナポリタンが誕生するかも。


安達祐子

安達 祐子(あだち ゆうこ) プロフィール

タスクおふいす祐 代表。
北見出身、札幌在住フリーアナウンサー。STVラジオパーソナリティ。北海道フードマイスター。
北見観光大使、津別観光コンシェルジュ、 オホーツク観光大使として道東の情報発信 に奔走。UHBグルメリポーターとして取材した店は4,000軒以上。食と観光の講演も行う。好物はホルモン。

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