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月刊きゅん最新号20244月号

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食こらむ 安達祐子の日々是好日~美味しいつぶやき

鰻はご褒美('19.3月号)

食こらむ安達祐子の日々是好日~美味しいつぶやき

私のご馳走といえば、焼肉と寿司でしたが、最近この二つはあまりにも日常になりすぎた。特別というよりも頻度が高い。先日の厳寒の焼き肉祭りのあとに、もう一軒焼肉にいった。焼き肉祭りは、寒さとの闘いが、ミッションであり、凍るタレに焼いた肉をつけて食べるという貴重な体験をする。そして、次は暖かい場所でゆっくりとまた、焼肉というのが一般的のようだ(笑)。焼き肉は北見においては、ヨガのあとにもいけるほど身近ではないでしょうか。これは他の町の方がびっくりするほどの習慣です(笑)。

寿司においても、回転寿司やなにかとセットメニューでも寿司がつき食べる機会が多い。熟成寿司だったり高級になると1コースのみで、1万5千ほどのお店がザラにあるようになった。
 最近、がんばったらこれを食べようというのが、鰻である。鰻といえば、習慣についての由来には諸説あり、平賀源内が発案したという説がもっともよく知られている。彼は、1774年に「土用の丑の日に鰻を食べると滋養になる」と記述した。一説によれば「丑の日に『う』の字がつくものを食べると夏負けしないといい、瓜、梅干、うどん、うさぎ、馬肉、牛肉でもよいらしい」。栄養価の高いものを食するものが当たり前になった現代においてはエネルギーやビタミン等の栄養不足で、バテることは考えにくく、夏バテ防止のためにうなぎを食べるという行為は医学的根拠に乏しいとされ、効果があまりないとしている。

鰻はご褒美('19.3月号)

縁起物なのか、夏の土用の丑の日は鰻を食べてることがニュースになるほどだ。そして何故か、気の利いた鰻の店へいくと、中高年の男性が食べている。これが長年不思議であった。確かに安いものではない。滋養とか精がつくという特徴のあるせいか、最近私は、こっちの域に入った(笑)ということかもしれない。捌いて焼き上がりに一時間近くかかるので、ツマミとお酒で焼き上がりを待つ。こんな事ができるのも中年期なのかと分析する。

北見でも美味しい鰻が食べられる。幻の鰻といわれ、天然より旨いと評判の大井川の供水うなぎ。道内唯一の取扱店が寿しの清元だ。ここの大将はもともと鰻屋にいたというだけあって扱いも上手で絶品だ。寿司より旨いといえば褒め言葉かもしれないが。写真は薄野の新店で、チーズの業界では知られた全国区の社長が、縁あって開店したうなぎの久田でいただいたもの。うまいものと人との縁で生きてきたという哲学の社長の鰻はこれまた美味。たまにでもいい、どうしたらご褒美が鰻になるような事ができるか考える日々である。


安達祐子

安達 祐子(あだち ゆうこ) プロフィール

タスクおふいす祐 代表。
北見出身、札幌在住フリーアナウンサー。STVラジオパーソナリティ。北海道フードマイスター。
北見観光大使、津別観光コンシェルジュ、 オホーツク観光大使として道東の情報発信 に奔走。UHBグルメリポーターとして取材した店は4,000軒以上。食と観光の講演も行う。好物はホルモン。

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