磯の香にドライトマトの甘み、特注のパスタは細すぎず、まるで盛岡冷麺のようにシコシコ感がありとろけるウニをのせて、冷たさが胃の中に運ばれる。白い部分がないほどにパスタとウニの一体感が眩しい。これを食べないと夏が始まらない、終わらないというファンが多いウニの冷製パスタである。夏のウニに拘り、期間は、6月から8月の2ヵ月だけのメニューだ。
ワインと共に、他の料理も並べて、パスタもシェアでという事で1・5人盛りがよく出ている。前号ではオホーツクがナポリタンで盛り上がっているという話題でしたが、こちらのオレンジ色の山も魅惑である。
ウニパスタのレシピはたくさんあり、大概は細めのカッペリーニを使い、豪快に炙ったウニを乗せたり、生クリームでもっとトロトロにするものもある。これは札幌の、イタリアンバルのカンネッタサリュの夏のスペシャリテである。一度食べると、また明日も食べたくなるほど美味しい、夏のスペシャリテは一皿2千2百円というお値段。このオレンジまみれを見るといかに大量のウニを使っているのかわかるので納得のお値段だ。なかには、この期間中20皿食する強者もいる。私も、出世した暁にはこのくらい食べてみたい。
ウニは夏だけではない、春には日高で桜とウニ、冬にはオホーツクで流氷の下からウニが採れる。カニもしかり、今北海道の人気のウニ、カニは一年中どこかで採れる取り組みをしている。
オホーツク網走や知床では寒い時期にも、ウニ漁が行われる。キュッと身が締まったウニで、寿司屋で見かけることはあるけれども、ここでしか食べられないウニの料理があるといいなと思う。ウニにひと手間その店独特の美味しさをプラスする。以前北見の名物に、玉ねぎをくり抜いて魚介をいれた名物があった。ウニと玉ねぎ、ウニと肉でぜひ一品どうでしょう。
しかもそれが、最強で、食べるとまた食べたくなるもの。イタリアでもウニパスタがあるらしい、ただ殻付きのウニがパスタに乗っているだけで、生臭くて食べられなかったという。
サリュのウニパスタは、ハッシュタグの【シェフ8月まで頑張って】で検索することができるが、9月の初めまで延長になったようだ。機会があれば、あまりにもリピータの多いウニパスタを是非一度体験を。
タスクおふいす祐 代表。
北見出身、札幌在住フリーアナウンサー。STVラジオパーソナリティ。北海道フードマイスター。
北見観光大使、津別観光コンシェルジュ、 オホーツク観光大使として道東の情報発信 に奔走。UHBグルメリポーターとして取材した店は4,000軒以上。食と観光の講演も行う。好物はホルモン。
Ⓒ 月刊きゅん-(株)北方広放社 All Right Reserved.