僕は高卒で美容室に就職し今に至るまで20年ずっとこの仕事しかしていません。人生の半分以上を美容師として生きています。普段、サロンワークをしていると「どうして美容師になったの?」と聞かれることがあります。実はそこまで深い理由がなく、シンプルに「美容師ってカッコいいな」という憧れでこの世界に飛び込んだのが始まり。髪を切りたい、デザインしたい、という想いは一切なかったと思います。一般的に「大人になるとスーツ着て黒髪でビシッとしないとダメ」みたいなイメージが強く、好きな服着て好きな髪型で「束縛されない生き方」ってアパレル業か美容師って思っていました。高校生の時に通っていた美容室オーナーがイケイケな人で、タトゥー入れてピアスしてウェスタンシャツにアメリカンバイク乗っていました。
この人みたいな生き方を出来るなら美容師になればいいのか!じゃあ俺もなろう!そんなノリです。とにかくスーツ着たくなかったという反抗心ですかね。収入、休み、福利厚生がしっかりしているとか一切気にしませんでした。そんなことよりも「自分らしく生きていける」ことを優先していたので後に現実を知ることに(笑)。しかし今でも後悔はなくこうして20年続いています。きっと収入や休みを優先していたら「美容師になる」という視点は持てなかったでしょう。次回のヘアトークでは何度もぶつかった「壁」について書こうと思います。自分の選択した「生き方」と「考え方」が変わる瞬間や、「挫折」をどうやって乗り越えたか?あの経験が自分を強くしてくれることになります。(続く)
(株)ATC 代表取締役社長
artic / Tiara by artic オーナー。「この街の女性が輝くサロン」をテーマに展開中。
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